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舌で見る

先日、私の大好きなNHK衛生放送のニュースで、不思議な装置の特集をやっておりました。

視覚の感覚代行器具

具体的に言いますと、目の見えなくなった人が身体の別の器官と器具を使って、視覚をを取り戻す実験。

まず、「感覚代行」の概念を説明します。
「感覚代行」とは、通常、視覚は目から、聴覚は耳から感じるものですが、その目や耳などに障害がある場合に他の器官を使ってその情報を代行伝達することを言います。

そして「感覚代行器具」とは、その代行伝達を行うために必要な器具のことを言います。

この「感覚代行器具」は、通常3つの要素から構成されます。
「センサ部」:光や音を電気信号に変換するところ。目や耳にあたるところ。
「信号変換部」:センサ部からの信号を増幅したり、ノイズを除去したり、他の信号形式に変換するところ。
「インタフェース部」:センサ部からの信号を人に伝えるために、器具と人体の接触するところ。

さぁ、本題でございます。
テレビでやっていた「視覚の感覚代行器具」は、「センサ」に小さなカメラを使い、「インタフェース部」に舌を使っていました。要するに、額にカメラをつけ、カメラから伸びたケーブルの先を舌にのっけてました。

実験では、視覚を事故で失った人がその「感覚代行器具」を使って障害物をよけて歩いていました。さらに、レポーターもその器具を使ってどこに物があるかを当てていました。

ちょっと訓練が必要だそうですが、視覚を事故で失った人は「白黒の映像が見えています。白黒なだけで、普通に見えています。」と言ってました。

マジックのようですが、確かに目からの信号も結局は電気信号なので、納得。

なんで舌からと思ったら、舌は指先なんかより何倍も優れたセンサーで、脳での舌の情報を処理する部分が多いので、視覚も処理できるのでないか?と思ってやってみたそうです。

この舌を使った「感覚代行器具」の歴史は意外と古く、2001年にはすでに実現しています。(そのときのニュースです)

早く実現してほしいですね。

感覚代行システムの資料

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2006年12月15日 20:26に投稿されたエントリーのページです。

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